パン屋のおやじ

 学会の準備ですっかり疲れ切って、お腹も空いて、すぐに帰ろうと思った8時前、しかしながら、朝の食パンを切らしていたので、遠回りして家に帰ることにしました。(といっても、なんていうか、研究室から家に帰る間に、なにかしら用事をしようと思えば、必ず(散髪以外は)遠回りになりますが)
 このパン屋さん、目下いとーけーランキングの1位を完全に独走しているパン屋さんなのですが、なんでこんなに食パンおいしいんでしょう?というか、なんで他のパン屋さんとこんなに違う味なのでしょう?という感じで、うっかり店休日に食パンを買いに行こうものなら、かなりのショックに打ちひしがれて、帰路につかなければいけないほどです。
 んでもって、パンの味は逸品なのですが、それだけがこのパン屋さんの目玉ではありません。なんと言ってもおやじがいい感じ。ほんとにパン食人?と疑いたくなるほどのいかつい風貌で、気ままに店をやっているというところか。なにしろ、電話中にお客さんがやってきても電話をやめないまま、レジをうったり。。。いい出せばきりがないほどに、どことなく接客がよろしくない。でも、全然不愉快にはならないのが不思議なとこですかね。それどころか、常連さんとしてもっと仲良くなってみたいな、とかそんなふうに思ってしまったり。
 そんな、今日の一幕。いつものように店にはいると、レジには誰もいないけど、奥から「いらっしゃい」の声がする。何種類もある食パンの中から、選び出して(今日はクルミ食パン)レジにもっていくと、おやじが奥から出てくる。「まいどーおーきに」相変わらず元気が良くて、こっちまで気持ちいい。財布をズボンのポケットからだそうとして、つい手を滑らせて落としてしまったら、そこからおやじさん全開。「べつにひろわんでもいいよ~・・・ちっとも邪魔やないし・・・一度落としたら店のもんや~」って、おいおい(笑)こっちも若干突っ込みを入れながら代金を払う。「はい、まいどね~」

 元気なおやじに見送られて店をでる。次、来るのは週末か。なんだか、買いに行くのが待ち遠しくなってしまうひととき。そして、明日の朝、パンを食べるのが楽しみ。(やっぱり、買った次の日が一番おいしいですからね)


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