『「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた』を読みました

Newton特集オススメの本を読んでみる企画はこれでひと段落。

「ネコひねり問題」っていうのはあれですね、ネコは落下する時に必ず足から着地するというやつです。その話で500ページ弱もあるわけですが、それだけを話題にしているわけではなく、ネコひねり問題をキーとした科学技術史の本という感じでしょうか。

落下状況を確認するには写真などに収める必要がありますよね、ってことで写真技術の歴史といった具合。ほかにも脳や神経/筋肉といった生物系の話もありつつ、もちろん落下といえば物理なので、ニュートン力学から相対論を経由して量子論、宇宙物理学まで話は進んでいきます。

ひねりを再現するという意味ではシミュレーションするための計算機(コンピュータ)からロボットまで。宇宙飛行士が無重力化でどうやって体勢を変えるか、なんていう話も。

これらすべてがネコにつながっているというわけなのでネコは奥が深い。

最後には科学者とネコっていうことで、論文の共著者となったネコのエピソードなど、ネコ三昧の一冊です。ハッブル望遠鏡のハッブルさんの飼い猫の名前がコペルニクスだったのは思わずニヤニヤしちゃいますね、

物理学は物事を単純に記述できることを目指すっていうのはなるほど確かにそうだった。だけど、ネコひねりはたった1つの解を持つわけじゃなくて、複数解の合わせ技っぽい雰囲気。

ちなみに自分はどちらかといえばイヌ派ですけれど、それはさておきおもしろい一冊でした。

献血日記(146)

前回父子で400mlの献血をしたので、2ヶ月経ってようやく献血できました。こういう時にかぎって「今週献血にいけそうだ。いやいや、まだ2ヶ月経ってなかった」みたいになるんですよねえ、と。

献血ルーム四条|京都府赤十字血液センター|日本赤十字社

2ヶ月ぶりの成分献血は特になにも目立ったことはない感じの2時間コース。

そうそう、連載再開したルリドラゴンを読めて大満足です。

ポイントたまってB型のピンバッジと、キャンペーン中なのでけんけつちゃんのプリングルズと、いつものグミ。

アプリで見た時に、何回目の献血かわからないなあ、といろいろいじったら献血カードの裏に出てきた。よかったよかった。(ブログ書いてるから回数わかるけど、念のため)

血はいつも足りていないので、可能なら予約した上で、みなさんも是非どうぞ。

京都府赤十字血液センター|日本赤十字社

関西モバイルアプリ研究会A #2にいってきました – Flutterのマルチプラットフォームを試す

ひさしぶりにオフラインな勉強会で話してきましたよ、と。

関西モバイルアプリ研究会A #2 – connpass

関モバ2017年ぶりの登壇。オフラインの勉強会としても2019年以来か〜(オンラインだと2022年以来

資料と乾杯ビールのツーショットもひさしぶり。

最近自分の中で2度目の急浮上をしているFlutterについて、気になってたことをこれを機に試してみました。

モジュール分割はほんとに大変そうだけどメリットもいろいろありそうで難しいところ(といっても個人ではふみだせないけれど)とか、プロパティラッパとかマクロ使われると何が起きてるのか怖くなってくるけれどそれは最初は気にしないDIの話とか、Concurrency化はほんとにつらいところもあって自分のコードでも大変だったなあ、とか、そんな感じで。

Vision Proの開発の話とかもちょっとあったり(某所に実機が集まりつつある?とか?)、そんな横で老人会(2010年以前の話)をしてしまったり、やっぱり前でしゃべるとそれだけでFlutterな話題がやってきてくれるのでいいですね。

そういや今日最大の驚きはSwiftでたの2014年なんでしたね。もう10年なんですね。マジか。もうそんなに経ったのか。そりゃ、Objective-Cは希少種になるわ・・・

「勉強会やるけどネタとかあります?」みたいな話もありましたが、基本、手をあげてからネタを考えるので、勉強会がある→手をあげる→ネタを考える、っていう進み方になっております。その意味で、手をあげる瞬間にネタを提供しないといけない形式は難易度高い。

なにはともあれ、みなさまおつかれさまでした。幹事の方々ありがとうございました。次回もぜひ。

墨染交響楽団第31回定期演奏会でした

今年1回目の本番。

賛助出演なんて何年ぶりだろう・・・今の京都市民管に参加させてもらって以来かもです。というのも2020〜2022ころにいくつかお声掛けいただいたんですけれど、いろいろ社会情勢により演奏会そのものが取りやめになって、というやつで、ちなみに今回の墨染さんもその意味ではその時期に2回ほど機会があったのにどちらも中止になりいわば三度目の正直といった感じで。

曲目 モーツァルト 劇音楽「劇場支配人」序曲
R.シュトラウス ホルン協奏曲第1番
ブラームス 交響曲第2番
ブラームス ハンガリー舞曲第5番(アンコール)
指揮者 脇坂 英夫
Hr独奏 海塚 威生
場所 呉竹文化センター
備考 賛助

どこかで見たような曲目、というかめずらしく全曲演奏経験という状態でしたが、それはさておき、自オケのように前列でパートを引っ張っていくことはもちろんないものの、後列でしっかりと役目を果たすべくがんばらせてもらいました。

ブラ2はなんやかんやで5回目っぽくて第九の次に本番回数の多いシンフォニーになったなあ。何回弾いてもいい曲です。そして何回弾いても最後の音階は指が滑る・・・

冬の雨の日の演奏会でしたが、お客さんもそこそこ入っていたみたいでしたし、関係者のみなさまお疲れさまでした。また機会があれば、ということで。

今回、衣装を運ぶのに新しいグッズが導入されました。学生のころから使ってるガーメントバッグを買い替えたという感じで。スーツはもちろん、靴も別ポケットとして入れられるし、他の小物も全部一緒にいれてリュックで背負ってその上で楽器を運べる、と。本番でも椅子持参なのでちょっと大きくても荷物が一つにまとまるのは良いですね。

「ビジネス教養としての気象学」を読みました

Newtown特集オススメの本、第2弾。今回も気象関係の本ということで。

空とか雲とかという目に見えやすい話でもなく、数式が出てくることもなく、そういう感じの気象の本。天気の基礎から、どうやってデータを観測・収集しているのか、そのデータをどう使って予報をおこなっているのか、そういった自分たちに天気・気象情報が届くまでの裏側の話、という感じでしょうか。

自分自身、天気予報系のアプリなどいくつも手がけておりますので、馴染みのある気象データもたくさん出てくるんですけれど、あれはこうやって作られていたのか、みたいなそういう発見があってなかなかおもしろい。

純粋に開発のネタもちらほらあったようななかったような。

予報は結局のところ確率だけれど、その確率をどうやって伝えるのかが難しい、とあって、確かにそれはそうだな、と。降水確率って、今でも普通に伝わりにくいことありますよね。100%だからといってめっちゃ降るわけじゃないし、言わば必ずちょっと(1mm)は降る、ってことですし。

異常気象、地球温暖化、そして防災、どれもこれも気になる避けられないキーワードばかりですが、その取っ掛かりをつかみつつ、ほんと予報業務って大変だなあ、と。

まあ、ただ、やっぱり天気ってものすごく身近なものですし、だから10数年前にアプリを作ろうと思ったのもありますし、こういう本を通してみんなにとってももっと身近になるといいなと思った今日この頃でした。

(なんか、先日の本とブログの結びがあまり変わらない気がするけれど気にしないし、宣伝もしておく> そら案内 | ホーム

「音楽家の伝記 はじめに読む1冊 メンデルスゾーン」を読みました

ようやく読みましたメンデルスゾーン。

いつも読んでる音友の評伝じゃないのは、音友のいつものシリーズからはメンデルスゾーンの本でてないんですよね、と。んで、それっぽい本とかもあまりなくて、というかメンデルスゾーン関連の本がほぼなくて、そんなわけでここにたどりつきました。今回は伝記で。

子どもでも読めるというスタンスなのでかなり読みやすかったです。おかげで1週間くらいで読んじゃった。

さて、メンデルスゾーン、お金持ちの坊ちゃんで天才音楽家、みたいなイメージでしたけれど、もうなんていうかね、父親は大手私立銀行の設立者で18000坪の邸宅持ち、容姿端麗、教養も知識もあって真面目、絵も上手だし、そして音楽は天才的。という、そんな主人公、ラノベにもいないっすよ。もしかして転生者か?みたいな。

いろんな天才エピソード満載なので、それは実際に読んでいただくとして、他の作曲家みたいなダメ人間っぷりとか生活に困ってとかそういうのがないのでそういう意味ではかなり新鮮。あまりやきもきせずに読めたかなあ。まあ、ただ、38歳の若さでこの世を去ってしまったので、それはつらい話。もうこれは過労でしょ。真面目人間がんばりすぎ。

あと、ユダヤ人的な話があって死後1世紀ほど封印されたかのようになっていたので、そのあたりはちょっと不憫です。

そういや、ここにも出てきましたね、ベルリオーズ。ほんとこの時代のどの作曲家の話にも出てきますね。

今現在、超初期の作品と向き合っているところですけれど、これをちょっとしたスパイスにできたらいいなあ。(ちなみに、スコットランドとか真夏をやった時にこれを読んでいればなあ、とかそういうのはよくある話で)

結構読みやすかったということもありまして、すでに音友の評伝を読んだ作曲家でも、次に出会った時はこちらの伝記に目を通してもいいかもね、と。

「読み終えた瞬間、空が美しく見える気象のはなし」を読みました

毎月購読しているNewtonの最新号で、いろんな科学系の書籍を紹介する特集が組まれていたんですが、その中でお薦めされていた本。

もちろん、自分は空のことには大変興味がある人ですし、荒木さんの本は読んだことがなかったのでこれを機に、と。

気象学系の専門書に書いてあるようなことをかみ砕いて説明されていたり(そのおかげで専門書で挫折した身としても読みやすかった)、いつの間にか空と雲に興味を持った子との会話に出てくるような雲や虹の話があったり、空を見上げたり雲を眺めたりするの好きな人はとりあえず読んだら?って感じですね。

SNS絡みの話もちょいちょい出てくるのが今風で。科学的アプローチの啓蒙みたいなものちらほらとね。

自分で予報をするわけじゃないけれど、天気予報のアプリとか開発している身としては、レーダーの話とか生の配信データを見てたりするので「そうそう、そうよねえ」みたいなこともあったりして、そういうちょっと違った楽しみ方もできました。

すぐにすべてを知識の糧として使えるわけじゃないけれど、ちょっとくらいは空の見え方が変わったかな、と、冬空を見上げながら思う今日この頃です。

こういう本をきっかけにみんなが空を眺めるようになるといいなあ。(そして、天気予報にもっと興味を持って、アプリを使ってくれたらいいなあ。宣伝w> そら案内 | ホーム

「可能性にアクセスするパフォーマンス医学」を読みました

今年一冊目、といいつつ去年末ごろからのんびり読んでいたけれど、積ん読たまってきたので一気に読み終えたという感じで。

当然ながら別に格闘系でもなければ、そもそもスポーツもほぼしない人なんですけれど、ちょっとタイムラインに流れてきて自分の体を使うっていうことに興味があったので、と。まあ一応趣味で楽器を弾いたりしていますしね。

イメージ大事。脳がどう認識しているのかとか、筋肉がどう動くのかとか、骨がどうつながっているのかとか、そんな医学的な難しい話はさておいても、ちょっと意識するだけで変わることもあるんだろうな。

もう最近は全然やってないけれどボルダリングやってる頃に読んだらまた壁ののぼり方が変わったかもしれないとかそんなことを思いつつ、今はとりあえずいい感じに応用できないかって意識しながら演奏していきたいところです。

十日戎に行ってきました(2024年の目標)

今年も行ってきました。えべっさん。

去年より人が多いね、って思っていたけれど去年は12日に行っているんで比較はできなかった・・・けど、残り福でもこれだけ人がいてなによりです。

京都ゑびす神社

福笹は自称スーパー神頼みバージョンですw まあこの編成結構好きなんですよねえ。

今年も夫婦二人でそれぞれ別々の福笹をゲットできてなにより。おたがい自営業でいろいろあります(あるでしょう)けれど、今年も無事に乗り越えられるといいなあ、と。

すでにこのブログが今年4件目になってしまいましたが、恒例ってことで目標を考えてみる。って今思ったけれど、去年末の振り返りの時に年始の目標をチェックするの忘れてたな、ダメなやつだ。

仕事関連

去年はいろいろと勉強になることも多かったですが、それとは別に新ネタも地道に動き出しているのではやい段階でこれをお届けできる状態に持っていきたいところです。

自社アプリも作りつつ、よそのプロジェクトにも参加しつつ、という体制で。後者において目指すは熟練のプログラマー傭兵さん。老害プログラマー目前かもしれませんけれど、経験と勘はまだまだ健在と思いたいところで。

とかいいつつ、新しいことにも引き続きチャレンジはしていきますよね、きっと。

音楽関連

こちらはいつもどおり、のんびり楽しく、でも音楽には真摯に、と。

楽器を弾いたり、棒を振ったり、もっともっと音楽に近づけるといいなあ。

演奏以外にできることはもっとあるはずで、それがどうしても手薄になっちゃうのが難しいところ。まあ趣味の領域といえばそうなので、そのバランスが、ね。

その他

本を読む習慣がずいぶんと戻ってきたので、それは続けていきたいですね。(すでに読んだ本もあるのでそれについては後日)

去年は家族の生活リズムが結構変化した気がして、その中で自分がどういうふうに時間を過ごすかみたいなところがあったんですが、それも落ち着いてきた気がするので今年はこの流れでそのままいければなあとか思ってます。

ちょうどブログの本の感想エントリにおけるリンクが壊滅状態になったところで、その修復を手で地道におこなっていたんですが(ある程度古い記事はもういいやとあきらめている・・・)、そういうのたまに読み直すと、あーこんなこと考えてたんだなあ、とかその初心を思い出すようなこともあって、まあ、ぶっちゃけこのブログなんかは私的なメモのかたまりなわけなので、たまに読み返して過去の自分を振り返るなんてことをしてもいいですよね、と。

そんなこんなで、今年もどうぞよろしくお願いします。

Ensemble Amoibe 第60回記念公演を聴いてきました

演奏会聴き初め。ほんとは去年の8月に開催されるはずの演奏会でしたが、台風により延期されてようやく聴きにいくことができました。

以前、所属オケで共演させていただいた石上さん主催のアンサンブル。

vol.60 ベートーヴェン 七重奏曲 (京都・東京 2都市開催) – Ensemble Amoibe

曲目 ベートーヴェン 交響曲第1番 op.21(七重奏版)
松崎国生 Menuettissimo for solo violin from Beethoven’s Op.20(アンコール)
ベートーヴェン 七重奏曲 op.20
モーツァルト 交響曲第41番より第1楽章(七重奏版)(アンコール)
日時 2024年1月5日(金)
場所 京都コンサートホール ムラタホール

1800年にベートーヴェン主催で開催されたアカデミーに思いを寄せた選曲、パンフを読んでいたらその熱い思いがあふれてた。

交響曲第1番はわりと最近オケで弾きましたし、こんな編曲になるのか〜とか、あの部分はベースに回ってくるのか・・・とか、そういう楽しみ方もできました。というか、編曲は違和感ないし、演奏も全く違和感ないし、ハ長調最高!って思ってたらあっという間に時間は過ぎていきました。

カーテンコールが続いていたら、ここで前半のアンコール登場。1800年の演奏会になぞらえて、石上さんによる即興演奏風のVnソロ。めちゃかっこよかった〜

そんなわけで前半だけで楽しさでお腹いっぱいですよ、でもね、まだ食べられるんだよなあ、と思いつつの後半戦。

七重奏は演奏経験なしですし、あまり聴いたこともなかったので、付け焼き刃ですけれど演奏会前にいろんな演奏を4〜5個くらいBGMにしてから行くことにしました。こっちはオリジナルなのでベートーヴェンさんの思いをそのままに。どの楽章もほんとに至福で、特に終楽章のprestoはそのテンポ感にもうわくわくが止まらないって感じ。

メインディッシュもおいしすぎた〜と思ってからのまさかの山盛りデザート。いやいや、別腹なので大丈夫。前半の流れ的にモーツァルトかなとは思っていたけれど、ジュピターの1楽章とは!べーとーゔぇんTシャツを着てモーツァルトを演奏するのはなんかちょっと見た目にもおもしろかった。

別に色物があるわけでもない普通のクラシックの演奏会(曲目だけみるとわりとスタンダード)なのに、こんなに「楽しかった」って思うことはそんなにないよね、と。

といいつつ最近の演奏会感想ブログを見てたら、わりと「楽しかった」って書いてた。ここのところ聴くのはもっぱら室内楽ばかりですが、室内楽だと奏者との距離感が近いからとかそういうのもあるかもね。こういう体験を求めて今後もいろいろと聴いていきたいものです。

ちなみに今年の年末に今度はブルックナーの五重奏をするそうなので、そしてメンツがまた豪華すぎるので、予定をメモっておこうっと。