言霊

 言霊(ことだま):「言葉にあると考えられた呪力」。そういう呪力を持った言葉のことかと思っていたけども、ま、それはいいとしまして、世の中の言葉には2種類あります。人(の心)を大きく動かす力を持った言葉と、そうでない言葉。でもって、今は前者の方に注目することにしましょう。
 この力を持った言葉にもさらに2種類ありまして、それ自体が力を持っている言葉と、その言葉を発する人によって力を送り込まれた言葉。まあ、この辺まではよくある話ですよね。ご理解いただけるんじゃないかと思います。
 さらにさらに、ここで問題にしたいのは、そのうちの後者。これにも2種類あるんですよ。その言葉がそれを発する人のオリジナルでありそのオリジナル性によって力を送り込まれる言葉と、その言葉自体はごく普通の(普段なら力を持たない)言葉であるのにそれを発する人によって力を送り込まれる言葉。わかってもらえますか?豊かな想像力と温かい心によってとりあえずこの分類を理解してもらいまして、と。
 もちろん、ここで最終的に注目しているのは、このうちの後者、「ごく普通の(普段なら力を持たない)言葉であるのにそれを発する人によって力を送り込まれる言葉」です。いや、だからどうっていうわけでもなくて、単に、ほんとにこういう言葉って存在するんですよね、って最近実感したもので。何度も何度も、その言葉を自分の中で繰り返してみたけども、やっぱりその言葉の文字の並び自体に特に特別なこともなにもなくて、どこにでもあるフレーズだろうし、誰でも使っているようなそんな言葉であるにもかかわらず、なぜに僕の心はその場面においてこんなにも揺さぶられるんだろう?と。そういう実感です。結構気持ちいいですけど。こういうのって。その言葉の本来のなんでもなさ具合が。

 さて、急に寒くなっております。いきなりのことでかなりつらかったりする。でもまあ、また少しは持ちこたえて欲しいもんです。確かにもう11月ですけどねえ。


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