旅行記8(2005.10.2 ヴェネツィア)

 8日目、曇り時々一時雨。ついに天候が崩れ出しました。といってもこの1週間好天に恵まれていたこと自体が不思議なんですけれど。まあ、僕は雨男ですが、相方さんは晴女ですし、いつも僕が負けていることを考えれば、そんなもんかなあ、と。(といっても、この日は、移動中に傘を差すほどに降ることはありませんでしたが)

 さて、今日は、この旅行中一番の贅沢をする日です。それは、昨日予約しておいたレストランなんですが、ハリーズ・ドルチェといいまして、伝説のバー、ハリーズ・バーの夏季限定レストランなんですよね。何が伝説かといいますと、まあ、イタリア料理の定番である「カルパッチョ」と、白桃のカクテル「ベリーニ」を生み出したお店なんですよ。このレストラン、夏季限定なので、5/1-10/16の間しか営業しておりません(バーの方は年中営業している、はず)。なんというグッドタイミング、というわけで、昨日本店であるハリーズ・バーにて予約してもらったのでした。(バーの方は、もうものすごい混みようで、予約してもらっている間にも、何組もの観光客が入ってきては、その込み具合にあきらめて帰っていく有り様でした)
 ちなみに、贅沢といっても、さすがにディナーを食べるほどの贅沢は金銭的に苦しいでしょう、ということで、ランチにしました。

 さて、そんなわけなんですが、昼間での間は観光です。。。と、サン・マルコ寺院に行ったら、今日は日曜日。そう、礼拝があるため午前中は入れませんでした。なので、先に島へ渡ります。といってもレストランの隣の島、サン・ジョルジョ・マジョーレ島。ここの教会に行きました。よく考えたら、サン・マルコ寺院がダメなのに、入れるわけがなかったのかもしれませんが、こっちはすんなりと入れました・・・が、単に礼拝の時間じゃなかっただけで、なにやらパイプオルガンがずっと鳴り響いているなあ、と思っていたら、そのまま礼拝がはじまってしまい、せっかくなので、そのまま席について、イタリア語の説教をきいてました。なにいっているか全然わからなかったけれど、その場の雰囲気にのまれてましたねえ。僕自身教会の礼拝に参加するのは初めてのことじゃなかったので、それほど違和感はありませんでしたし、礼拝中に席を立つようなことはする気になれなかったので、後半予約した時間を気にしながらも、じっとその雰囲気に身を任せてました。


 教会をでてから、急いで船に乗り、隣の島、ジューデッカ島に移ります。急いだわりには、思ったより早く現地に着いてしまい、ちょっとあたりをぶらぶら。ほんと、本当でのあの人混みが嘘のような静けさでした。
 そして、いよいよハリーズ・ドルチェへ。12時開店のところを12時に予約していたので、当然ながら一番乗り。ある意味、僕らみたいな観光客は早めに行っていた方がいいかもしれませんね。お店の人にも余裕があるから、いろいろと構ってもらえるし。
 食前酒でベリーニをいただき、それぞれコースメニューを頼んで、あとカルパッチョも追加でいただきました。カルパッチョは2皿にわけてもらって(あとで明細を見る限りでは、メニューに書いてある量はちょうど2人前に相当するみたい)、お店の人にも「一番いい選択の仕方ですね」と。
 お味の方はといえば、もう何も言うことはありません。生涯最高の贅沢でした。これはほんと。日本で食べるカルパッチョは魚(というかサーモン)ですけれど、本場は肉でした。でも、これがまたおいしくて。こういうの日本で食べたら、すごい値段になるんだろうなあ、、、とかそんなしょうもないことも頭をよぎりつつ、静かに、贅沢な一時を過ごさせていただきました。ざっと2時間くらいかけて、ゆっくり食べました。











 そんなゆったりとした時間を過ごして、そして、喧騒の本島へ戻ります。本当ならここからまた別行動をとる予定だったんですが、雨模様だったので結局中止。翌日に延期となりました。サン・マルコ広場の老舗カフェ・フローリアン(1720年創業)によります。ちょうど、生演奏が休み中だったので、声をかけてみたところ、ベースのおじさんが「日本のベース弾き知ってるぞ、、、ハンガリーであったことがある。あー名前が思い出せないけれど。。。」とか。
 ちょうど、演奏ブースの目の前の席が空いたので、せっかくなので、その場に座って、カプチーノをいただきなら演奏を楽しみます。そうしていたら、ちょっとした演奏間の休憩の時に、さっきのおじさんがまたやってきて「思い出した、Daisuke Sogaだ。知ってるか?」とのこと。そう、曽我大介氏のことだったらしい。確かにベース弾きだった記憶が。で、今は指揮者をやってますよ、とおしえてあげました。日本では結構有名ですよ、と。





 ハリーズ・ドルチェで使っていた、ワインを入れる容器(カラフェというらしい)が気になって、お店の人にどこで売っているのかを聞いていたので、早速その店へ(ちなみに、ハリーズ・バーの隣の辺りのガラス屋さん)。そこにはハリーズ・バー仕様のグラスも全種類売ってました。いい商売してますね。まあ、あのマークは特徴的だし、結構いいデザインですけれど。。。といいつつ、結局、カラフェとベリーニを飲んだグラスをペアで購入。後者はまあハリーズ・ドルチェで食べた記念に、と。
 まあ、そんなこんなでホテルで戻る。お昼の幸福感に浸りながらもお昼寝(といってももう夕方でしたが)。

 夕食は、昼食が豪華だっただけに、これまでの旅でお弁当などに使った食材のあまりを処理。つまるところ、残飯処理。スーパーで買ったチーズとか、オレンジとか、ホテルの朝食から失敬してきたパンとか。。。まあ、こうやって現実に引き戻されていくのでした。

すべての写真は写真館にて


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