若林顕 – ひとりだけの第九

 年の瀬っていうことで日本クラシック市場的には第九のシーズンまっただ中です。何を隠そう僕自身も明後日伊勢の方で第九の本番があるくらいのもんで、今日も部屋の片付けとか、年末年始の準備なんかをしている間、カラヤン、ジンマン、チェリの第九を順番にかけておりました。

 さて、若林さんといえば先日モーツァルティアーナの演奏会でご一緒させていただいた方なんですが、ソロの演奏会があるということでいってきました。なんと、ピアノソロで第九、です。

  • バッハ(ブゾーニ編曲) トッカータ、アダージョとフーガ
  • ベートーヴェン(リスト編曲) 交響曲第9番「合唱付」
  • (アンコール)ムーンリバー
  • (アンコール)ソナチネ(だったと思う)
  • Pf独奏:若林顕
  • モーツァルトサロン

オケ曲をピアノソロで弾く意義、なんていう無粋なことを考えてはいけません。っていうか、生で聴いていたら、これが本物なんじゃ?という錯覚におちいるほど。ちなみに、合唱部分も当然一人で担当です。だから終楽章は大忙し。
 ちょうど、最前列で奏者の真横の席に座っていたので、手の動きは全部見えてました。が、なにやってるのか全然わからなかったけれど。確かにピアノの前には1人しか座っていないはずなのに、手は2本しかないはずなのに、この旋律のかけあいや、この迫力はいったいどこから出てくるのでしょう。終楽章の主題を弦楽器でかけあう部分なんかはほんと目と耳を疑ってしまいました。
 単にテクニカルっていうだけじゃなくて、普通にそこに第九の音楽が存在していたから、最後の音が鳴り終わった時にはかなりジーンってきました。(「涙腺がもうちょっと弱かったら、、、」というやつです)

 モーツァルティアーナの次回の定期でもご一緒できるということで、今からとても楽しみです。

 さて、それはさておき明後日は第九の本番です。というか、今から最後の練習だし。フルオケなんだけれど、ねえ。。。


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