「同志少女よ、敵を撃て」を読みました

いやもうほんとにおもしろかった。

アガサ・クリスティー賞受賞作。しかも、史上初の選考委員全員が最高点ってことで話題になっていたのでふと手に取ってみました。(めずらしくミーハー、きっとクリスティーの名前に惹かれた)

クリスティー賞といってもミステリーとは関係なく、戦争物。第二次大戦、ロシア、タイトルのように女性の狙撃手の話。それだけでなんかつらい話だなあと想像できてしまうわけですが、せっかく手に取ったので読み進めてみます・・・と思ったら、ページをめくる手が止まらない。

女性兵士を題材にした話といえばちょっと前に「戦争は女の顔をしていない」が漫画化されて話題になっていた気がしますが、やっぱりつらそうだったのでそちらには手が伸びてませんでした。のに、本作に手が伸びたのはきっと絵がないから。想像だけの方がつらくないこともある、多分。

狩に行って帰ってきたら敵兵に村が襲われていて、生き残った少女が狙撃手として復讐を、という話。戦果を上げつつ、戦争はどんどん進み、ハッピーエンドになんかなるわけない、と最悪の事態を念頭に置きつつ、終盤へ・・・(続きは本文をどうぞ)

戦争はつらいよ、ほんとに。もちろん、実体験はないけれど。まさに悪魔に魅せられて。でもみんなが自分の正義のために、自分の信念のために突き進んだ結果、こうなってしまったのかと複雑な思い。

とても満足度の高い一冊でした。たまには賞をとったり、大々的に宣伝されている本を読んでみるのもいいですね。

なんでこんなに読みやすかったんだろうと思った時に、そういえば日本人作家の作品を読むのがひさしぶりだった、というのがもしかしたら関係あったりなかったり。単に相性だけの話かもしれませんけれど。

さらに余談ですが、戦争物、特に世界大戦関連ってほぼ読んだことない気がしますが、ちょっとしたミリタリー系の予備知識が、ガルパンや幼女戦記によって脳内補完されてるなと思った今日この頃でした。

「攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争」をみてきました

ネトフリで公開中の「攻殻機動隊 SAC_2045」、このシーズン1を再構成した劇場版を観てきました。

『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』

内容的には上述のようにネトフリの再構成 + α。つまりほぼ知ってる(観たことがある)話なんですが、それはそれとして、映画館で少佐の活躍を観たかったんですよ。あとアクションシーンはやっぱり迫力のある環境でね、と。

さて本編はというと、へえ、こういうふうに構成し直したのかあ、、、っていう感じでしたが、これは完全に元のシーズン1をみてないとおいてきぼり感ありましたね。まあ、2週間限定の公開なので、ファンしか行かないわな。(ちなみに、平日昼間にいってきたけれど、10人以上はお客さんいた気がする)

目的である少佐の活躍も、派手なシーンを大迫力でっていうのも達成できたので大満足。

先日、ちょうどシーズン2の発表もあったところですし、続きが楽しみですね。

『攻殻機動隊 SAC_2045』シーズン2 Netflixにて2022年全世界独占配信!! | 攻殻機動隊 SAC_2045 公式サイト

そうか、2022年ってまだ先かと思っていたけれど、今年ってもうあと50日もないのか・・・まじか

映画自体はあと1週間くらいで終わりなので、観たい方ははやめにどうぞ。


ここのところ家族と映画に行くことが多いので、むしろ家族に興味がない作品は観にいけない、、、という気もしていたけれど、逆に自分しか楽しめないなら、自分だけでいけばいいじゃないかという割り切りも出てきたので、そんな感じで平日に1人で行ってきました。これはこれで誰にも気を使わずに(隣に座る家族が楽しめてるかな?とか思わずに)いい面もありますね。感想言い合ったりできないけど。

ゆふ工房ステンドグラス作品展「こつぶ展 8」のお知らせ(2021.11.24〜11.29)

今年も相方さんのステンドグラス工房「ゆふ工房」の個展が開催されまして、そろそろ1週間前になったのでこちらでもお知らせを。

こつぶ展 8
ー ゆふ工房の小さな音 ー
伊藤裕子作品展
日時 2021年11月24日(水)〜11月29日(月)
場所 アートギャラリー北野

詳細は工房のブログをどうぞ。

ゆふ工房 » ブログ » こつぶ展 8(11月24日〜29日)(2021.10.15)

場所は最近恒例の三条河原町の角っこ。

初日(11/24)は私もお手伝いをしている予定(ギャラリーの隅っこで仕事しているかも・・・)、あと土日は少しくらい滞在しているかも。

ちなみに、去年と同じくですが、冒頭の画像にある子どもの絵、これは相方さんの手書きですよ。印刷じゃないので是非実物をみてくださいな。

京都の町にも少しずつ観光客が戻ってきたかなあ、というところ。ぶらりと観光がてらにお立ち寄りくださいませ。

京都市民管弦楽団第104回定期演奏会でした

やっとできましたね、有観客のオケ本番。

曲目 エロール 歌劇「ザンパ」序曲
ハイドン 交響曲第94番「驚愕」
ブラームス 交響曲第1番
指揮者 小田野 宏之
場所 京都コンサートホール
備考 前2曲トップ

このオケで観客ありの本番をやった前の演奏会っていうのが、100回定期の惑星の時っていうから、ほんとずいぶんと時間が経ってしまったものだなあ、と。

先日の103回もホールでは開催されたけれど、あれは無観客で客席におりることもできなかったし、だからこういう写真もひさしぶり。

ザンパで華々しく始まった演奏会。拍手があるっていうそれだけでうれしいですね。

ハイドンは軽快に、本番が一番よい演奏だったかも、っていうくらい楽しく弾けました。

後半のブラームス。緊張のシーンはいくつかあったような気もしますけれど、わりと右手脱力して弾き切ることができた気がします。終楽章のホルンのソロにジーンと感動して、でもここで泣いている場合じゃない、と思って前を見ていたら(以下自粛)。なんといってもpizz最高やったし言うことなしですな。

ブラ1は1年前にやる予定だったので、その時に曲解説を書きかけていたのですが、1年越しの解説がようやく日の目を見ました。曲解説書いたの多分学生の時以来かもしれない。

打ち上げはもちろんなかったので、お家宴会で美味しいビールをたくさん飲めました。

(なんか気付いたら夫婦で12〜13缶ほど飲んでいたようですが気にしないことにします)

次はこんなかんじ。ここ最近のメイン曲は全部演奏経験あるものばかりだったけれど、今回は大物2つがどちらも初体験なので、ちょっと気合い入れていかないといけないですね。(ちなみに先日の読書はここにつながります)

こんな時期でしたが、聴きにきていただいたみなさんありがとうございました。関係者のみなさんおつかれさまでした。家族のみなさんいつもご協力ありがとうございます。

献血日記(125)

また2ヶ月あいてしまってました。今年は少なめかな。(と思って数えたけど、これで10回目だった。去年の9回よりすでに多い)

献血ルーム四条|京都府赤十字血液センター|日本赤十字社

2ヶ月前の緊急事態宣言真っ只中と違って、またルームに置いてある本とか雑誌とかが読めるようになってました。

お医者さんの問診で、
「たくさんきていただいてありがとうございます」
「いや〜」
「いや、ほんとの話、これで命救えてますよ」
というやり取りがあって、まあ趣味だけど、成分ばっちりな濃い血があって、血を採りやすい腕があって、それで人の役に立てるなら、それはなによりだな、と思った次第です。

本番はMacFanをよんだり、iPhoneでネットみたり。MacFanはiPad mini大絶賛の回でしたが、まったく同感ですね。あれはいいものです。Montereyは検証機・開発機としてどのマシンに導入するか、悩ましいところだなあ。

さて、採血の終盤、もうあと数分で終わるところになって、看護婦さんがニヤリとやってきて
「いとーさん、年末年始の予定はいかがですか?」
「あー、もうそういう時期ですか」
「そうなんですよ〜まだ誘われてないですか?今年もやってるんで〜」
「誘われたのは今日が初めてですね」
「じゃ、また次も誘われると思うんで、考えておいてくださいね〜」
と。ちなみに、四条のルームは年末年始は12/29, 30, 1/2, 3が開いてるっぽいです。(にしても、会話的に、年内にもう一回くらいルームに行くのがあたりまえ、みたいな流れだったのすごい)

お土産は珈琲とボールペン。ボールペンの形状がちょっと変わりましたね。

血はいつも足りていないので、可能なら予約した上で、みなさんも是非どうぞ。特に年末年始は確保が大変らしいです。

京都府赤十字血液センター|日本赤十字社

「夏の夜の夢」を読みました

ふと最近本(物語)を読んでないなって思って、そういえばと手に取ったのがこれ。(最近は「真夏」ではなく「夏」とするのも多いみたいですね。midsummer=夏至で「真夏」ではないので)

シェイクスピアをちゃんと読むのは初めてな気がする(ロメオとジュリエットはいろんな形で読んだり観たりした気がしますが、それはそれとして)

劇なのでもちろん文章は全部セリフ。自分で登場人物の動き含めて情景を全部丸ごと想像しながら、というのも一興ですね。そのせいで登場人物になかなか思い入れが出てこなくて、最初のうちは誰が誰だか全然覚えられなかったけれども。

恋愛事情の絡み合った男女2組(+1組)が暗い森の中をうろうろして、そこに惚れ薬というアイテムが出てくれば、それはもうドタバタ喜劇の始まりですね。もともと全然ストーリー知らなかったけれど、途中から「ああ、これはこうくるな」みたいな感じになってきました。最後はみんなハッピーでよかったよかった。

今回読んだ訳書は電子でしか手に入りにくそうだったので、Kindle版で読みました。こういうのは文庫で読んだほうが、、、とは思っていたのですけどね。

でも、Kindleでよかったです。というのも文章中にたくさんある脚注がその場で解決できる(タップしたらすぐに読める)のすごい便利だった。この勢いで上述のように登場人物リストがいつでも表示できる、とかあったらいいんだけどな。(関係ないけど iPad mini 6thでの読書体験がよすぎる)

そんなに長い話でもないのでわりかしさくっと読めたし、たまにはこういうものよいですね。

ちなみに、なんでいきなりシェイクスピア?っていうのはまたそのうち。ってもったいぶるほどのことじゃないんだけれど。