確か毎年やっているはずの「アジアオーケストラウィーク」。だけど毎年、宣伝のせいだかなんだか、微妙にチケットの売れ行きが悪いらしくて、所属オケ経由でまわってきた招待券。そういやシンフォニーホールでプロオケの演奏を聴くなんてどのくらいぶりだろう?って感じだったわけですが、そんなわけで久しぶりにいってきました。
曲目 | リザ・リム 「フライングバナー 王鐸に寄せて」オーケストラのためのファンファーレ ラヴェル 「ドゥルネシア姫に思いを寄せるドン・キホーテ」 ラヴェル 組曲「クープランの墓」 チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 ロッシーニ 歌劇「セビリアの理髪師」序曲 |
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指揮者 | ジャンルイジ・ジェルメッティ |
ソリスト | ホセ・カルボ(バリトン) |
場所 | ザ・シンフォニーホール(大阪) |
いってみれば、2階席の正面でびっくり。ゆったりと聴く事ができました。
さて、お目当ての悲愴ですが、全体的にはやめのテンポでスムーズに流れていました。なにしろ上に挙げたような4曲プロなのにも関わらず、アンコール込みで2時間ちょっと過ぎたくらいだったんで、全曲前向きのテンポだったんでしょう。無駄にだらだらと長いよりはこっちの方が気持ちよくていいですね。特に終楽章は。1楽章の中間でちょっと弦楽器に乱れが見られましたけれど、あとは持ち直して全然問題なく。3楽章の鳥肌ゾーンもシンバルさん楽しそうにたたいててよかったし、席が正面だった事が災いしたのか金管の音が結構直接聞こえてきて固めだったのはちょっと残念でしたが、終楽章の最後のベースもしっかり響いていてよかったです。そうそう、当然冒頭のベースもかっこよかった。
指揮者は結構恰幅のよい方で、打点の全然なさ気な指揮をみて最初は「そんなんありかよ〜」なんて思ってしまいましたが、そんなことはありませんでした。ときおり曲に乗ってきては、指揮台の上を縦横無尽に動き回って踊ってました。あれで、ちゃんと演奏がまとまっているのが不思議です。ある意味、僕の理想とする「棒を振らない指揮者」の系統なんですかねえ。
最近は、合わせる事だけが念頭にあるような演奏をしたり聴いたりしてばかりだったので、やはりこういうプロの演奏は、はっとしますね。もう一段上に行かなくちゃって。
ちなみに、ベースは10人。うちフレンチ7人。んでもって、9本がCマシーン付きでした。あと、途中で気がついて不思議だったのが、ヴァイオリン。全部で26人いるのに男性が5人くらいしかいないんですよね。コンマスは男でしたが。珍しいな、と。