「モーツァルト (作曲家・人と作品シリーズ)」を読みました

モーツァルトというとどうしても映画「アマデウス」のイメージが記憶に鮮明に残ってしまっている今日この頃です。あれはフィクションだとわかっていても、どうしても、あのイメージになっちゃうんだよなあ。

さて、私の好きなピアニスト、バレンボイム氏曰く

作曲家には四つの種類の人々がいます。面白くない作曲家。面白い作曲家。偉大な作曲家。そしてモーツァルト。

のモーツァルトです。

イメージだと、神童でもてはやされて、そのまま有名な作曲家になって大忙しで、そして借金に追われつつ早世、、、という感じだったけれど、そんなことなかった。就職活動めっちゃ苦労してるし、ザルツブルクから、最終的にウィーンに出てくるのもめっちゃ時間かかってるし、ウィーンにいたのもたったの10年だし、とそうやったんや〜という感じ。

晩年のお金無い話もいろいろ新しい説も出たりしているようで、知ってる歴史が更新されているのを目の当たりにしたというかなんというか。

あとあれですね、下品なイメージあったけれど、親が書いた手紙にも下ネタあったみたいで、もしかしたら当時の流行だったのではっいうのはなんかおもろいな。

音楽家としてはもちろんいうまでもなく、それこそ神の才能なんですが、最後の交響曲3曲を2〜3ヶ月で書いたっていうのは本気ですか、みたいになった。あのジュピターがそんなにあっさりと誕生したのかという、まさにこれがモーツァルトか。

ちなみに今度取り組む曲もその時期の曲なのでそんなことも考えつつ、音楽つくっていけたらいいなあと思う次第です。

独立して10年が経ちまして

会社的には2015年9月1日創業で8月末締めなので2ヶ月ほど前に10期(創業10年)が終了してるんですが、

2025年6月〜2025年8月の振り返り(10期目終了🎉) – 株式会社そらかぜ(2025.8.29)

個人としては、前職に10月半ばまで籍を置いていたことを思うとちょっと半端なところもありまして、やっぱりここがスタートなんだよねえ、と思いつつ

株式会社そらかぜを設立しました – いとーけーのページ(2015.10.16)

んじゃ、その頃にブログ書くかと思っていたら、いつの間にかその時間が過ぎていて、ちょうど先日10期目の決算もひと段落したことってことで、思っていたより少し遅くなったけれど、改めて10年をなんとなく振り返ってみようかというそういう趣旨です。

オフィスにあるそらかぜグッズたちと

書いてたら、振り返りっていうか単なる脈絡のない独り言っぽくなってきたけれど、それこそこのブログっぽいからそれでいいか。

はじめに

まずはじめに、みなさんのおかげで10年間走ってこれましたということで、本当にありがとうございます。

法人としてはもちろん社会に役立つアプリを開発していこうっていうことですし、もちろんそれは今も昔もずっとそうなんですけれど、個人としては一番大事なのは家族みんなで楽しく過ごせること。笑って食卓を囲めること。もちろん常に最優先とはいかないけれど、それでも最後の砦はここ(家族)にしておきたいと思う日々です。

その意味では、日々ご理解ご協力のほどありがとうございます>家族のみなさま、とあらためて書いておきましょう。まあとくに子たちはスーツをきて出社していたおとーさんの記憶などなく、よくわからないけれどおとーさんは一人で仕事をしている(自分の将来設計になんの参考にもならないパターン)と思ってるみたいですが。

時間の話

この10年間、仕事をしていく上で大事にしてきたことがあって「基本的にできるだけ残業しない」。

一人会社とかフリーランスだとどうしても時間が無限にあるような気がして、役員だから労働基準法とか(多分)関係ないし、いくらでも仕事できそうな気がするけれど、それはきっといつか破綻するし、自分もお客さん(受託元)も時間がたくさんあることを前提に物事を進めてしまうようになるから、特に受託の仕事は残業を前提にしないように心がけています。

忙しければちゃんと言うし、無理なスケジュール依頼は要調整、受注は早い者勝ち、とか。

逆に自社ブランドはね、どうしてもっていうという時はがんばらねば(それこそ個人開発のイメージで)だけど。

メリハリをつけた仕事の時間配分。なんやかんやこの方針で10年やってこれましたという感じ。

もちろん例外はあります、ごくまれに。

勉強会の話

ご存知のように勉強会に参加する時は、基本的に登壇するスタイルです。これは別に独立する前から当たり前のようにやってきたことなんですが、そこからつながる縁も意外とある。

「iOSもAndroidもやってます」って発表してたら、技術サポートしてほしいって話がきたり、「最近はFlutterもやってます」ていうと、ちょっと手伝ってほしいっていう話がきたり。

発表する時は個人であり、法人の代表だから、会社として話をもらったりするのはもちろんだけど、個人としても技術水準を担保しておきたいという側面もあります。もし会社になにかあったときに、どこかにお世話になることがあるかもしれない、とかそういう。(いまのところそういう「なにか」はないので大丈夫ですが)

営業の話

完全に一人法人なので、営業活動してません。というか事務仕事はもちろん自分でやるし、税務関係だけ専門家にお願いしているけれど、毎月自分で自分に役員報酬の振り込み手続きをおこなっているくらいでして、そんなで営業とかできるわけないよね、と。

ただ、例のコロナのころに、みんなが一斉に景気悪くなって、相談されてた案件も立ち消えになったりしてこれはやばいってときに一念発起してそういう合見積もり系のサービス(有料。そこそこした)を使ったことがあります。

1年間で平均すると月1〜2件くらいの案件相談 + 見積までをやっていたけれど、結局話につながったのはなかったなあ。うちは一人でやってるからほかのところ(中小、大手さん)より金額抑えられてる、と思ったんだけどなあ。まあいい勉強になりました。

といってるうちに、結局元からあった縁とかで仕事が戻ってくるからほんとよくわからない。

独立してどう?

開発者の懇親会とかで独立の話になることがたまにあるんですが基本的にオススメはしていないスタンスです。こればかりは運要素が強いしねえ、と思っているので。あと、そもそも前職から事業を引き継いだ自分の話はまったく参考にならない。

おかげさまで、日々自由に(といっても基本的に毎日同じ時間に働いてます)やらせてもらってます。曰く自営業というより自由業。有給とかないし誰も守ってくれないけれど、それでも今から進んで被雇用者になろうという感じはないかなあ。

もちろん、会社の月末残高にうなされたり、というのもあるからなんやかんやで良くも悪くも楽観的な気持ちが大事。「今月の売り上げやばいかも」「役員報酬が遅れるかも?」からの「家族が困るのは困る」とか「それでも生きてられるなら大丈夫」みたいな、そういうやつ。(↑の初日のブログでも書いてましたね「死ぬほどのことはそうそうない」って)

どこまでやれるかわかんないし、定年?なにそれ?だし、いつかAIに仕事がうばわれちゃうかもだけれど、心身的に仕事ができるうちはずーっと開発し続けていたい。

ほかにも書きたいことあったかもしれないけど、よくわからなくなったのでこのへんで。

そんなこんなで、社会人になって三社目の「そらかぜ」、いつの間にか在籍年数は一番長くなってしまいましたが、まだまだ走り続けていきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

「グスタフ・マーラーの思い出」を読みました

11月の演奏会に向けて滑り込みで。

絶版なんですよね。なのでネットで古本屋さんを巡ってようやく入手。状態もいかにも古本(古書)って感じでしたが、それはそれとして。

作曲家に関しては、伝記とか自叙伝とか、こういう系統の本はほとんど読んでなかった(いつも読んでるのは評伝という感じのジャンル)んですが、この人(ナターリエさん)のはすごくよかった。自分の話はほとんどせずに、良くも悪くも淡々とマーラーの様子や言動を日記として書き残して、それがこの手元にあるわけで。

マーラー本人の言葉をできる限り正確に残してきたということを前提とするなら、いろんな答えが普通にたくさん転がってました。

もしなにか意味のあることを言うのであれば、すべては過剰なほどに豊富に存在しなくてはならないし、ひっきりなしに湧き出てこなくてはいけないんだよ

これ冒頭10ページで出会って、あーだからあの音の洪水か、と。

彼は、ゆっくり演奏してほしいところには、彼をはじめ皆がきまってやるように「リタルダンド」ではなく「急がずに(ニヒト・アイレン)」と記し、逆に次第に速くしたいところには、ただ「ひきずらぬように(ニヒト・シュレッペン)」とだけ書いた、ということだ。

はい、完全に正解ここにありましたー!ってね。

ほかにも、いわゆるベートーヴェンやシューマンの演奏時に編成に手を加えたこととかそのあたりの事情もあったり、それだけでなく、当時はこれだけ頻繁にいろんな演奏があったんだなあとか、曲が出版されないということはつまり総譜のオリジナルのバックアップができないという事情だったり、今まで読んできた評伝では知りえない生の声みたいなのを垣間見た気がして新鮮でした。

マーラーの指揮はどうだったんでしょうね。今見てもすごいのかな、今だとわりと普通なのかな、どうかな、というそんな妄想も。

どっちにしても、作曲家がほかの作曲家の曲を指揮するというのは胸中うごめくものがあったんだなあ、と。

時代的には交響曲第4番の演奏まで、ということで、残念ながら5番の話はちょっとだけ作曲中の3楽章のくだりが出てくるくらいなんですが、4番も演奏経験ありなのでそこはふむふむと読めたり、逆に2番とか3番の話はふーん(いつか演奏する機会があれば)となったり。

んで、これらの日記の最後が

マーラーは六週間前にアルマ・シントラーと婚約した。

からはじまる一節で終わってるのもなかなか印象的で、なんにしてもこれが絶版なのがほんとにもったいないです。アルマさんのは読んだことないけれど、少なくとも交響曲第4番まではこちらが詳しいですからねえ。

少しだけ近づけた気もしますし、また楽譜に向かった時の印象も変わるかも。気持ちの問題ですけどね。

何度も書いてますように絶版ゆえに残念ながら広くオススメはできないんですが、もしなにかの縁で手に取れる機会があれば是非。

演奏会のお知らせ : 京都市民管弦楽団第112回定期演奏会(2025.11.16)

あっという間に本番4週間前になってしまいましたが、そんなこんなで所属オケの演奏会のお知らせです。

日時 2025年11月16日(日) 13時開場 14時開演
場所 京都コンサートホール
曲目 ブルック ヴァイオリン協奏曲第1番
マーラー 交響曲第5番
指揮者 藏野 雅彦
Vn独奏 赤松 由夏

最近マーラーの5番はやってますよね。なにやら近隣のオケでもたくさん演奏されている気配です。そして、特に記念演奏会でもないのにこのプログラム、毎度のことながら結果的にこうなったんですよね、ということで。

京都市民管弦楽団

マーラーほんとにしんどいよ。でも、前回のシューマン & サン=サーンスに比べたら、、、どっちが体力的にしんどいだろ?って、いやいや結局どっちもしんどいということで、でもいい曲だ。

マラ5としては4楽章のアダージェット、みたいな書かれ方をしますが、第一部の葬送行進曲も、その次のワルツで不思議なスケルツォも、そしてオール長調な終楽章も良きです。もうちょっと細かいところに歯が立つといいんだけれど、、、いつも惨敗なので。。。

一方でブルッフはほんとに王道という感じがして、お腹いっぱい間違いなしの演奏会になるんじゃないかな。

マーラーの参考書籍はいつものこちらと、

「マーラー (作曲家・人と作品シリーズ)」を読みました – いとーけーのページ(2025.6.2)

そして現在、絶賛読み中。今月中には終わるんじゃないかな、という意味では本番に向けてぎりぎりセーフ。

いつものことながら、手元にチケットあって差し上げられますので、たまにはいとーけーの演奏姿でもみてやるかっていう人は是非お声がけくださいませ。

紅葉な京都の観光がてらにちょっと北のほうまで足を伸ばしてみてくださいな。

「機動警察パトレイバー 劇場版」4K版リバイバル上映を観てきました

パトレイバーの劇場版っていつ?って思ったら1989年のことだったのか。まああきらかに子どものころに観た記憶です。

【劇パト1・2連続リバイバル!】<「劇場公開版」音声>&<4K版>での全国リバイバル上映決定! | 機動警察パトレイバー公式サイト

10代前半に出会ったこの作品ですが、大人になってもレンタルとか配信で何度となく(さすがにセリフは出てこないけどシーンをだいたい覚えてる程度には)鑑賞しておりまして、ふとリバイバル上映が目に入ってきましたので、これは、いかねば、と。

もちろん劇場で観るのははじめて。

前の攻殻のリマスターを観た時も思ったんですが、普段じぶんちで観ているものを劇場で改めて観るっていうのはなんか新鮮でおもしろいですよね。本当はこんなサウンドなのかーとか。

今回も、たとえば冒頭の自衛隊のシーンとかほぼ銃撃音だけなんですが、これを劇場で観てるとすごい迫力でなるほどーと。

遊馬の叫びとか、画面いっぱいを埋め尽くすBABELの赤字、大画面で体験できてよかったあ。

35年以上前の作品なのに、これはもう完全にサイバーテロですよ。当時ほんとにそのストーリーに圧倒されたなあと。んで、零式かっこよいしね。好きなレイバーは零式とグリフォンです。っていうミーハーなので。

事前にグッズ情報無かったからそんなに期待してなかったけれど、普通にパンフの復刻版があったりして買っちゃいました。

あと、思ったより観客多くて、みんな好きなんだなーと。何回観てもいい作品ですよね。これはほんとに。