ここに、セルジュ・チェリビダッケという名の指揮者がいます。というか、いました。まあ、ちょっとだけ、クラシックの世界に、深めに足を突っ込んだ人なら名前くらいは聞いたことがあると思いますし、僕のサイトではよく名前の挙がる人です。多分。というか、一番好きな指揮者なんですけどもね。
さて、好きなんで、たくさんCDとか持っているわけなんですが、まあ聴いたことのある人ならわかると思いますが、純粋に聴衆として楽しむ分にはなんの問題もないけれども、自分がその曲を実際に演奏しようとすると、ほとんどなんの参考にもならないのですよ。いやいや、たまに僕のまわりの人に勘違いをしているように思われる人がいるのですが、僕はチェリの演奏は好きだけども、チェリのように演奏したいとは思っていないのです。というか、まあしたいと思っても無理なんですが。
というわけで、なにかしら、演奏しようとする曲が出てきた時に、チェリの録音を聴いてもほとんど参考にならない、ということはわかっていただけたとしまして、そうした場合にいろいろと困ることが多々起こるわけです。例えば、ここにブラームスの交響曲第4番という曲があります。僕は、この曲の録音を4種類持ってます。持っているんですが、全てチェリの演奏です。普段はそれでもなんの不都合もないんです。ただ、そこで、その曲を演奏する、となった場合には、これらの演奏はあまり参考にはなりません。だって、こんなふうに指揮する指揮者なんてまず滅多にいるもんじゃないし・・・ここで、「あまり」というのは、チェリの演奏した年代によっては一般的な演奏(だと僕が思っている)に近いようなものもありますので。(ま、少なくとも、晩年のMPOとの演奏は一般的ではないでしょうねえ)
こんなことはよくあることです。メジャーな曲だとしても、さあ練習するぞ、とその前に参考にCDを聴いてみようとCD棚を探してみると、実はチェリの演奏しか持っていなかったり、とか。で、まあ、そうやって、結局ある程度普通の演奏の入ったCDも買うことになる場合が多いので量的には倍になっていくんですよねえ・・・さて、このブラ4はどうするかなあ・・・と。
あ、ここに書いてある話が意味不明だった人は、一度、聴いてみることをお薦めしますよ。まあ、メジャーなとこで、チャイコの5番とかなあ。
また急に冬モード。週末はいつも穏やかな気候なんで、週末になったらストーブを出そう、という目論見はいつも忘れ去られたまま・・・なんとかなるか。