「銃・病原菌・鉄」を読みました

大作をようやく読み終えました。

先日の「サピエンス全史」からの流れで、人類史をちょっと深くのぞいてみるつもりだったんですが、ずいぶんと読むのに時間かかってしまいました。(途中でいろいろと寄り道してほかの本も読んでたから、結局半年くらいかかった気がする)

なぜ地域によって文明の進歩に差が生まれたのか、その謎をひも解くためにとてもとても丁寧な考察がたくさん積み上げられてます。

上巻読んだときにちょっとメモしてたけど、

読書メモ:銃・病原菌・鉄 – itokの日記

それも3ヶ月前だった(そしてメモ少なっ

でもここにも書いてあるように、菌の視点って全然無かったからほんとに新鮮でした。

あと、大事なのは、民族間の生物学的な差はいっさい関係ない、っていうところ。これはほんとに大事にしたい。

20年くらい前の作品なので「サピエンス全史」よりはちょっと古い感じなところもありますが、それでもやはりこの両作品は合わせて読んでおくとよいかもしれません。こちらは文庫版もあるので持ち運びしやすいですし。

「ビーカーくんとそのなかまたち」を読みました

ふっとネットで目にして気になった本を、そのまま本屋で衝動買いしました。(中身がみれるという意味では本屋も大事)

理系な学生時代を送ってましたけれど、専門は理論系だったし、本格的な実験器具とかはほとんど使ったことがない気もしますが、そんな自分でも楽しく読めました。

なんか実験してみたくなるようなそんな感じ。

ちなみに、沸点低くていつも怒ってる液体窒素くんがなんか気になってしまいました。

この本を買ったとき、それを見た上の子が「あ、これ、子供の科学に載ってるやつや」ってことで、子供の科学にも連載されてるみたいですね。そっちは実験そのものっぽかったですが。

・・・って、今本棚をごそごそやってたら、ポスターでてきたよ。(これ、すでに上の子のほうが詳しかったりしそうだ)

実験編も読んでみたいかも。

「嘘の木」をよみました

ネットで流れてきて面白そうだったので手に取って読んでみました。

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時代は19世紀ごろのヨーロッパ。進化論が発表されて議論を呼び起こしているようなそんな時代。

ファンタジー、ミステリー、そして少女の成長物語。

時代物っぽいのに、嘘を糧に育ち、その実を食べた人に真実を見せるという「嘘の木」という架空の植物が出て来て、それを巡って話は進みます。そもそも、この設定がかなり不思議感ただよってきますよね。

こういった時代(社会)を背景にした小説にあまり慣れないこともあってか、女性の描写にちょっと戸惑いつつも、ぐいぐいと引き寄せられてしまいました。

毎日少しずつ読んでましたけれど、やっぱり最後は一気読みになってしまいますね。ミステリー的な要素でいえば、想像もつかないところから犯人がやってきた感じで、そこも普通に楽しめました。

児童文学部門賞受賞ってことでうちの子にもどうかなと思って買ったものの、小学生にはちょっと早いかもなあとか思ったりしつつ、それでもいつか読んでみたらいいんじゃないかと思った今日この頃です。

『イスラームからみた「世界史」』を読みました

600ページ後半の大作でしたがようやく読了しました。

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(写真じゃ伝わらないですが1冊600ページ越えなので結構分厚い)

先日読んだ「サピエンス全史」を買った時についでにおすすめされておもしろそうだったので買ってみました。

歴史の大前提として、いろんな立場からのいろんな見方がある、というのがあると思うのですが、そんな中、主に西洋・東洋ベースの歴史で育ってきた身としては、このミドルワールドベースの歴史はなかなかに新鮮でした。

いわゆる中東に関する認識も、イスラム教に対する認識も変わったんじゃないかなあ。

途中まではほぼイスラーム単独の歴史という感じですが(あまり外部との接触がなかったので)、後半は現在につながる転換期がメインでそのあたりがとても興味深かったです。

本書は2011年なので、これが書かれてからさらに6年が経ち状況は刻一刻と変わっていますが、それでも今現在のニュースについても新しい視点で見られるようになったかと。

というか、そもそも、近現代史って学生時代(一応高校では世界史選択)にほとんど真面目に勉強してこなかったし、どんどん更新されていくので、ちゃんとついていかないとダメですねえ。またそのへんのよさそうな本を物色してみようと思います。

「サピエンス全史」を読みました

巷で話題の歴史物を読んでみました。

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世の中にはいろんなものの見方・考え方がある、というのはもちろん大前提として存在しているわけですけれども、それをふまえた上でもこの本は自分にとっては結構衝撃的だったというか「そんな見方があるのか!」っていうことばかりでした。

とはいえ、割としっくりとくるところが多くて「なるほど、こういうふうに考えたら腑に落ちるのか・・・」ということは多々。

自分的キーワードとしては「想像力」ってところですかね。文中では「妄想」っていうワードもよく出てましたね。

現在・未来は気になるところ。あたりまえですが、残念ながら、未来を振り返ることはできないのですけれども。

上下二巻で割と分量ありますが、読みやすくですいすいと読めました。歴史物って言っても固有名詞とかはほとんど出てこなかったですし、出てきても一般常識で知ってるレベルの人物名くらいで。

さあて、次はなにを読もうかなあ。

全く余談ですけれど、著者が自分とだいたい同世代(ちょっと上)で、すごいなと思うと同時に、自分もそんな年になったのだなあ、と

「世界短編傑作集」を読みました

先日の献血でもらった中古本「世界短編傑作集」の3〜5を読み終えました。

献血日記(87) – いとーけーのページ

なにせあの江戸川乱歩氏が選んだっていうくらいの年代物なのでシリーズ全体としては「十九世紀後半から第二次世界大戦後の現在にいたるまで」(本文引用)のってことになっていて、3〜5巻は1920〜1950くらいの作品がたくさんつまってました。(時代的にはちょうどクリスティのころですね)

どれも短編なのですごく読みやすかったし、それこそ今でいえばそんなトリックもう無いよっていうくらいのもいくつもありました。なにせ海外への電話が無理なので手紙で連絡、とかですしね。

その意味では古典を読んでいる感じでしたが、それが逆に新鮮味があるというか面白かった。

一番印象に残った(読み終えた時のもやっと感、ゾクゾク感がすごかった)は「二壜のソース」だったかな。

今でも普通に売ってるみたいなので1〜2もいつか読んでみようかな。

「応仁の乱」を読みました

京都では「先の戦はなんですか?」とたずねると「応仁の乱」と返ってくる、という噂があるとかないとか、そんな話題の応仁の乱。

ネタかと思えば、実際にそう答える人もいるそうで、つい先日こんな記事も出ていたり。

先の戦って「応仁の乱」? 京都人100人に聞く : 京都新聞

それはそうとして、高校では世界史を選択し、日本史の知識としては中学生でとまっていて、特に日本史に興味のないまま今に至るわけで、実際にそれがどんなものだったのかなんて全然わからなかったのですけれど、ちょっと話題になっていたみたいだったので思わず手に取ってみました。

まあとりあえず、登場人物多すぎです。あと、名前似過ぎ。読み方わからなくなったらもう区別がつかなくなって・・・

とにかく、たくさんの複雑な事情が入り乱れていたのね、っていうことが伝わってきました。

印象に残ったのはこの一節

11年にもわたる大乱は京都を焼け野原にしただけで、1人の勝者も生まなかった。

まあ争いごとっていうのはだいたいそういうものなのかもしれないですけれど。。。

読むの大変でしたけれど、こういう歴史系の本も面白いのでこれから読んでいきたいなと思いました。

「騎士団長殺し」を読みました

「騎士団長」ってだれ?「殺す」ってなに?とタイトルからすでに謎だらけの新作、発売日に手にしてようやく読了です。(注:ネタバレしないですよ。さすがに)

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単行本っていうこともあって持ち歩いたりはせず、夜寝る前に1時間程度読むだけ、っていうスタイルで読みました。(電子書籍もたくさん持ってるけど、いまだに紙のほうがじっくり読める感じあるなあ・・・)

以前だと、文庫本出るまで待つこと多かったし、文庫本なんで通勤途中も使ってかなり一気読みしてましたけれど、今回は自制しつつゆったり読めたかも。とはいえ、最後のほうはさすがに途中で止められなかったけど・・・

なんかあれですよね、相変わらず読んだ後の浮遊感すごいですよね。

もちろん好みはあるとは思いますけれども、面白い話でした。また他の作品も読み返したくなりましたね。「世界の終わり」とか「ねじまきどり」とか「カフカ」とか。

1Q84の時も思いましたけれど、文中に出てくる音楽、その場ですぐに聴けるようになったらいいのにねって。そういう仕組み、もうできてもよさそうなんだけどなあ・・・

ネタバレしない程度に気に入ったセリフを一つ。

ただのおいしいワイン——それでいいじゃないですか

(あ、これだけ読むとニュアンスが伝わらないかもしれないですけれど、蘊蓄はいらないってことです念のため)

で、さっそく便乗。ただのおいしいビール、それでいいじゃないですか

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なんか読書ブームが自分の中に再燃したのでまたいろいろと読んでいこうかなと。

「ハサミ男」を読みました

ネットをぶらぶらとしていてふと目に付いた「ハサミ男」を読んでみました。

ミステリなのであまり内容については触れませんけれども、まあ一言で言うと


マジか!!!

ですね。

いやあ、先入観ってこわい。

あまりの展開に、読み終わったあと、そんなに間を空けることなく2度目読みなおしました。

自分的には結構珍しく、買って2週間の間に2回読んだわけで。

そういえばここなんか違和感あったよね、と思いつつ、結果を知っているからこその楽しみもできて1粒で2度おいしい感じ。

ハサミを使った殺人事件の話なのでそこに好き嫌いはあるかもですけれども、ミステリ好きな人なら是非どうぞ。

「風の歌を聴け」を電子書籍で読みました

ご存知のように村上春樹好きなので、当然このデビュー作は何度となく読んでるわけですけれども、なんとこの度ずーっと待望の電子書籍化されましたので早速入手して久しぶりに読み直してみました。

気がつけば、村上春樹さんの電子書籍も徐々に増えておりますけれども、ノルウェイの森とかねじまきどりとかも早く電子化して欲しいものです。そうそう、世界の終わり〜もね。

ふと読みたくなった時にどこでも読めるのはファンにはうれしい。

とりあえず、この勢いで羊4部作を再読することにしましょう。もちろんkindleでね。

・・・と思ったら、ダンス・ダンス・ダンスはまだなのか。。。残念。

全く余談ですが、手元にある2冊の文庫本。1990年のが220円(税別)、1999年のが352円(税別)、そして今回のkindle版が421円(税込)でした。四半世紀!の間に価格がほぼ倍になってる。