効率化という妥協

コンビニのレジでの一コマ。

「すいません、20番お願いします」
「はい・・・20番・・・こちらでよろしかったでしょうか?」
「はい」
「それでは・・・(ピッ)・・・xxx円になります」

なじみのある人にはすぐわかると思いますけれど、これ、タバコを買う光景ですね。おそらく、銘柄がたくさんあってバイトの人には対応しきれないため、タバコの棚に番号がつけってあってお客さんはその番号を注文するシステムになっているようです。確かにこれなら、タバコに縁のないバイトさんでもすぐにできそうです。

でもね、それでいいんかなあ?と思ったわけです。このやり取り、一見効率がいいようにみえますけれど、無駄な確認作業が入る分だけ実際のところ時間的にはロスしているんですよね。多分、お客さんから見た理想のやり取りはこう。

「すいません、マルボロお願いします」
「はい、xxx円になります(ピッ)」

ほら、こんなにスムーズ(ピッの音の位置も重要)。もちろん、これは誰でもすぐにできるわけじゃありません。タバコの銘柄とそのさまざまな略称を知っている必要があるし、かつそれらがそれぞれ棚のどこにおさまっているのかをわかっている必要もあるわけです。だから、はじめたてのバイトさんとかだったらこうなっちゃう。

「すいません、マルボロお願いします」
「えーと、、、マルボロ・・・」
「あのー、上から2段目の、、、」
「上から2段目の・・・」
「左から2つ目です」
「左から・・・これですね?」
「そうそう、それそれ」
「では、、(ピッ)、、、xxx円になります」

これではさすがに困ってしまいます。お客さんもタバコを切らしてただでさえいらいらしているかもしれないのに、それに拍車をかけてしまうわけですから。だから、最初に挙げた方法がとられたんでしょうね。そういう意味では問題を解決しているといえるでしょう。

いや、ですからね、別にいいんですけれど、現状の方法は確かに両者にとって不都合はないし、不満も出ないでしょう。だけれど、それは効率化という妥協のたまものなんだよなあ、、、と思っただけ。


ちなみに、10年ほど前(もうそんなになるのか)にコンビニでバイトしていた頃はこんな仕組みはなかったから、当然覚えましたよ。カラダで。銘柄をいわれたら、勝手に手がそっちの棚の方に動くくらいにね。まあ、ほんと単にちょっとしたやる気と慣れの問題なんですけどね。


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