「住谷弥生ピアノコンサート」にいってきました

知人がピアノの演奏会をするということで、ちょっと兵庫県まで(片道1時間半とかなので思った以上に小旅行だった)。

住谷弥生ピアノコンサート – 世良美術館 KOBE SERA ART GALLERY

曲目 バッハ 平均律クラヴィーア曲集第1巻第17番
モーツァルト 幻想曲
ショパン 幻想ポロネーズ
ヒナステラ アルゼンチン舞曲集
プロコフィエフ ピアノソナタ第7番
ラヴィニャック ギャロップマーチ(8手連弾)
(アンコール 曲名聞きわすれた・・・)
日時 2023年6月25日(日)
場所 世良美術館

もともとピアノ好きですけれど、聴くとしたらやっぱり古典からロマン派、印象派くらいまでが主だったので近現代の曲はあまり聴いたことが無くて(協奏曲は別だけど)その意味で今回のプログラムは新しい発見がたくさん。

ヒナステラは完全に初めまして。そしてほかのもいろいろ聴いてみようか。(当然弾けないけれど、楽譜も見てみたい)

プロコは最近オケでもやったから親近感ありだけど、ピアノ独奏は初体験。あー、プロコの不思議な情景って感じだなあ、色彩豊かな物語の世界。にしても三楽章はほんとに体力勝負でお疲れさまでした。

ラヴィニャックの1台8手の連弾すごい。見た目だけでも面白いし、ただでさえたくさん音が出せるのに、4人で弾いたらほんとにピアノ1台だけでシンフォニーかよってくらい。

やよさんのしゃべりもあって、ほんとに楽しい演奏会でした。パンフもおもろかった。一通り予習していったけれど、演奏前からどんな曲だろ?ってこんなに楽しみに思えた文章はさすが。(パンフのおかげでプロコの2楽章でずっとヨッシーとマリオが脳内をうろうろしてたのは内緒です)

そんなこんなで、いい演奏会をありがとうございました。

自分も「楽しい」を届けられる演奏をしていきたいな、と改めて思った今日この頃。まずはさらわねば。

「リスト (作曲家・人と作品シリーズ)」を読みました

所属オケで新シーズン始まったので、それに合わせて新しい人を。

なんかとにかくピアノがうまい人っていうイメージしかなかったんですが、いろいろ印象変わりましたね。

確かに史上初めてピアノだけの演奏会を開催した人ではあるけれど。そして、ピアノだけのリサイタルのために既存のオケ曲をいっぱいピアノ用に編曲したのか、なるほど。

なんとなく同時代のブラームスと二大派閥を、と思っていたけれど(実際「ブラームス」の本を読んだ時はそういうふうに受け取った)、こちら側から見ると別に相手をどうとかそういう感じではなく、目指すものはそんなに違わないけれど、ちょっと音楽の作り方が違うだけっていう感じだし、単に担ぎ上げられた感じもあるなあと。なんでもそうだけれど、両側からの視点大事、ってやつだこれは。

宗教どっぷりなところ(聖職者になったり、曰く「音楽は本質的に宗教的である」)も初耳でしたので、せっかくなので「キリスト」をBGMにしてみたりとか(あくまでBGMだったので、ここではとても壮大な曲でした、と書いておきます)

天才はみんなの役に立つべき、っていうのもすごいっすね。だからいろんな人に教えてきたし、音楽院もできたんですねえ。なんなら、今度のプログラムであるボロディンさんもリストのところに来てるし、いろいろつながってた。といっても、同時代の作曲家なら、みんななにかしらつながりあったりするよね、というところではありますが。

ピアニストエピソードとしては、グリーグの持ってきた例の協奏曲を初見で弾いたって話があって、演奏されたこともない曲を初見で弾けるのか!って思ったり(いや、実は、偉大なピアニストならそのくらい当然、なのかもしれないけど・・・)

そんなわけで、リストの曲に対する見方がずいぶんと変わった気もしますし、これで自分の音も変わるといいですよねえ(そこはなんとなく他力本願)

京都市民管弦楽団第107回定期演奏会でした

先月の弦楽本番に引き続き、オケの本番でした。

曲目 ドビュッシー(ビュッセル) 小組曲
プロコフィエフ ヴァイオリン協奏曲第1番
        無伴奏ヴァイオリンソナタより第2楽章(アンコール)
プロコフィエフ 交響曲第5番
指揮者 坂入 健司郎
Vn独奏 石上 真由子
場所 京都コンサートホール
備考 全曲トップ

ひさしぶりの全曲トップ。いやこれしんどいっすわ。練習の時はそうでもないけれど、さすがに本番は疲れますね。

念願のドビュッシー。冒頭のpizzも及第点、というか、理想には届かなかったけれど、自己ベストではあったのでもうこれだけでビールが飲める。とはいえ、やっぱり1曲目ってことで音楽が固くなってしまいますね、こればかりは仕方ないなあ。

そしてVn協奏曲ですよ。いやあ、もうめちゃくちゃ緊張したわ。音程から音色から縦のラインからオケだけの演奏とはまた全く違う緊張感。でも指揮者とソリストが無理なく同時に見えるベース席から、時にはその熱演に聴き惚れながら、自分も音楽を楽しむことができたかなあ。ステージ上で聴けるアンコールはほんとに特等席ですからね。

前半ですっかり疲れちゃいましたけれど、ここからが体力勝負のシンフォニー。さいわい、というか、前半2曲はそんなに音量を必要とする感じではなかったので、そこはペース配分的にはよかったかな。

すぐ変わる調号と拍子に臨時記号の洪水。そんな譜面を視界の片隅に置きながらも精いっぱいの熱い演奏を。ゲネでいっぱいやらかしていたので、そこには細心の注意を払いつつ、でも気持ちはリラックスで最後まで全力疾走。

最後の弦楽ソロアンサンブルもよかったんじゃないでしょうか。無事に弾ききれたということだけで大満足ですね。

総じて、少なくともベース的には、本番が一番いい演奏ができた気がします。ゲネや前日練習とも全然違うくらいによかったかな。ほんとみなさんのおかげ。

4年ぶりくらいの打ち上げも大変盛り上がりました。団内トレーナー的な話もようやくできて、今後の糧にしていきたいところです。とかいって、ほぼベース席に座ってのんびり飲んでいたから、そんなにみんなと話せなかったな・・・

聴きにきていただいたみなさんありがとうございました。関係者のみなさんおつかれさまでした。家族のみんなもいつも感謝感謝。なんやかんやでみんなで聴きに来てくれてますしねえ。

さて、次はこんな感じ。今回と違って、演奏経験のある曲もありつつ、念願のボロ2ですね。楽しみだ〜

(ブラ3は大学オケで初トップだった時のスコアなんで年季入ってる)

アンサンブル 4season’s の演奏会を聴きにいってきました

ちょっと縁がありまして、セントポールは自分とこでも演奏予定ですし、演奏会にいってきました。

曲目 ヴィヴァルディ 四季「春」より第1楽章
ヴィヴァルディ チェロ協奏曲
テレマン ドン・キホーテ組曲
バッハ ヴァイオリン協奏曲第2番
ホルスト セントポール組曲
ピアソラ ブエノスアイレスの四季より「春」(アンコール)
日時 2023年4月30日(日)
場所 豊中市文化芸術センター小ホール

先週自分ところの弦楽アンサンブルが本番だったこともあって、弦楽脳・弦楽耳のまま、コンサート会場へ。

選曲とか、本番の流れとか、会場の雰囲気とか、いろんな視点でも演奏会を楽しませてもらいました。指揮者無しだったし、指揮パートしても興味津々。

小ホールははじめて(というか多分豊中のホールがはじめて?)でしたが、京都から多少アクセス遠目ですが、響きも雰囲気もいいホールで、これは抽選大変なのも納得です。

演奏会のオープニングで拍手をする暇もなくいきなり四季が始まったのにはびっくりしたけど(プログラムには載ってなかったし)つかみとしてはよかったですね。

テレマンは完全に初耳の曲でしたが、元の題材があり、しかも今回曲ごとに解説ナレーションが入ったので、情景も想像しやすくて、選曲候補としてもストックしておくかな、とか。

セントポールは盛り上がりますね。自分とこでも今度やる曲ですけれど、終楽章のグリーンスリーブス重なってくるところは「ホルストさん、ほんまええ仕事やわ〜」と。

終わってみれば休憩込みで2時間弱と結構長い時間でしたが、それぞれの曲がそこまで長いわけではないので、あっという間に終わった感じがありました。

いい演奏会をありがとうございました。

演奏会のお知らせ : 京都市民管弦楽団第107回定期演奏会(2023.5.28)

ちょうど1ヶ月前ですね。先日の弦楽の本番終わってからの告知にしようと思っていたのでちょっといつもより遅めのブログですけれど。

日時 2023年5月28日(日) 13時開場 14時開演
場所 京都コンサートホール
曲目 ドビュッシー(ビュッセル) 小組曲
プロコフィエフ ヴァイオリン協奏曲第1番
プロコフィエフ 交響曲第5番
指揮者 坂入 健司郎
Vn独奏 石上 真由子

京都市民管弦楽団

個人的には初挑戦のものばかり、そして今回は全曲トップをさせてもらうことになりましていろいろ奮闘中です。

さて、大好きなドビュッシー、やっと小組曲できますよ。やったね。最初のpizzさえうまくいけばもうこの演奏会は成功です、多分。

プロコフィエフはどちらもやりがいのある曲たち。下からしっかりと支えつつ、たまにはきれいなメロディーも奏でつつ、Vnのソロに聴き惚れつつ、なんか最後は自分もソロがありつつ。忙しいな。

こういっちゃなんですが、Vnソロすごくいいんで、それだけでも聴く価値はあると思うのです。でもオケも聴いて欲しいのはもちろん。

せっかくなので若いお二方のプロフィールリンクでも張っておきます。

坂入健司郎 | 日本コロムビアオフィシャルサイト

石上真由子 | 日本コロムビアオフィシャルサイト

練習は佳境に入ってきましてあと1ヶ月、どこまでのぼっていけるかな。弦も替えたし、あとは毛替えして万全の体制でのぞめるように。

と、そういうわけで、手元にチケット何枚かありますので、Vnソロのついでにいとーけーの演奏姿でもみてやるかっていう人は是非お声がけくださいませ。

大宮リリックアンサンブル 第5回演奏会でした

春の陽気に恵まれて、演奏会も無事に終わりました。

曲目 グリーグ 組曲「ホルベアの時代から」
バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番より
               「シャコンヌ」(弦楽合奏版)
ブラームス 弦楽六重奏曲第1番(弦楽合奏版)
場所 ムラマツリサイタルホール 新大阪

チラシのステンドグラス、全体像はこんな感じで。

総演奏時間約75分って、もうフルオケの演奏会とそんなに変わらないし、ブラームスの40分間は正気を保って棒を振り続けるのほんと大変でした。

いい意味での本番ならではの演奏もあってそういうのをちょっと楽しんだり、ちょっと冷や冷やしてみたり、いろいろあったような気もしますけれど、終わってしまうとあっという間です。

指揮者目線的には最高のd-durを本当にありがとうございました。いやあ、一番好きなところってずっと言ってましたし、目から汗が出そうでしたよ。

前回の演奏会がいろいろあって8月開催だったので実質1年半でここにこぎ着けました。大曲難曲過ぎてその道のりは決して平たんでは無く(って言いたいだけですが)。そもそもこれはトリプルメインといっても過言では無いというか、ブラームスがでかすぎて相対的にそう見えていない気がするだけで前2曲も十分大曲なのですよねえ。まあ、曲を最終的に決めたのは自分ですけれど・・・

そんないろいろありましたけれど、なんといってもたくさんのお客さんの前で、しかもいっぱい拍手をもらって(びびってカーテンコール1回しかできなかったけれど、あれはもう1回くらいはいけましたね、そういう機転も今後の課題)、自分たちの音楽ができたよかったです。

ひさしぶりの打ち上げではおいしいビールもたくさん飲めました。

関係者のみなさん、お手伝いいただいたみなさん、聴きに来てくれたみなさん、おつかれさまでした & ありがとうございました。

なにより、普段の練習についてきてくれたり、留守番してくれたり、本番聴きに来てくれたり、打ち上げに付き合ってくれたり、そんな子たちには感謝感謝です。

次はこんな感じ。今回の反動で短めの構成になっているけれど、いろいろ思案中。練習開始が楽しみですね。

「ドビュッシー (作曲家・人と作品シリーズ)」を読みました

作曲家の本を読んでいこうシリーズもこれでいったん一段落。

ドビュッシー – 音楽之友社

ピアノ好きなので、好きな作曲家といえばドビュッシー、というわけで、ドビュッシーのピアノ曲ばかり聴いていた頃もありました。たまには弾くほうでチャレンジしてみたのも今は昔。

先駆者はいつも大変そうです。そして天才か。もちろん、作曲家といっても人間だよねえという人間味あふれる話から、同時代の同業者とのやり取りもあってなるほどなるほど。芸術家ってそういうことだと思いますが、職業作曲家というのは大変そう。

終盤は第一次世界大戦とかぶるのでそのあたりが私でも知ってる歴史の1ページとリンク。

上述のようにドビュッシーといえばピアノ、という感じでしたが、もちろんそれだけじゃなくて、歌曲とか舞台芸術的なものも興味出てきますね。早速最後の作品といわれてるヴァイオリンソナタを聴いてみたり、噂の牧神の午後をバレエ付でみてみたり。

(こういうときに、海の向こうでははじまっているクラシック音楽専門のApple Musicがあるとほんとに便利なのだけれど・・・)

バレエはチャイコとかプロコとかの一部しか見たことはないけれど、牧神は当時の人には衝撃的だったのはなんかわかる気がする。バレエ自体はドビュッシーのせいではないけれど。

晩年に6つのソナタを企画していて、その6曲目が「コントラバスと器楽合奏」のためのソナタだったそうですが、結局全く手付かずで、はたしてどんな曲になったんだろうな、と。

と、まあ、時間あきつつ3冊読んでみましたが、また縁のある作曲家のこういう本も読んでいきたいものです。縁、という意味では次は誰だろう。

大宮リリックアンサンブル 第5回演奏会のお知らせ

もうそろそろ1ヶ月前ですね、ということで夫婦でやってる弦楽アンサンブルの演奏会のお知らせです。

日時 2023年4月23日(日) 14:30開場 15:00開演
場所 ムラマツリサイタルホール 新大阪
曲目 グリーグ 組曲「ホルベアの時代から」
バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番より
               「シャコンヌ」(弦楽合奏版)
ブラームス 弦楽六重奏曲第1番(弦楽合奏版)

詳しくは以下のチラシをごらんください。相方さんの作るステンドグラスですが、今回はコントラバス + αがテーマ(私のリクエストじゃないですよ)になっています。当日実物が飾られます。

またホームページはこちらを。

大宮リリックアンサンブル

なんか、いつになく大曲そろいになってしまって(決めたのは自分ですけれど・・・)、あとからあたふたしている今日この頃ですが、それでも演奏会に向けてラストスパートまっただ中です。

恒例になってますけれど、ここではもっぱら指揮パートなので、楽器を弾くわけでもなく、スコアとにらめっこしながらなんとか目指す音楽を探そうと翻弄する日々です。

コードも書いてない、ベースも弾いてない、というかなりレアないとーけーがみられるチャンス、ですね。社会情勢的にコンサートも普通に開催できるようになってきましたね、って感じで、未就学児童入場可能な演奏会ですしぜひぜひお越しくださいませ。

*なお、整理券が必要なので、お声掛けくださいな

「ブラームス (作曲家・人と作品シリーズ)」を読みました

作曲家関係の本を読んでいこう企画。

ブラームス – 音楽之友社

作曲家にフォーカスした本といえば、たとえば伝記とかになると思うんですが、伝記という意味ではそれこそ子どものころに読んだような世界の偉人シリーズ的なもの以来ではなかろうか、と。

といいつつ伝記というよりは、ブラームスを取り巻く世界とともに、当時の手紙とか関係者の話も織り交ぜながら、ブラームスとその曲を深掘りしていこうという感じ。

いつも話題にしているシューマンとクララの話はもちろんですが、ワーグナーとの関係(というほど関係はないけれど)とか、同時代の作曲家とのつながりとかいろいろあって「あーこの人も同じ時代だったのか、っていうか直接会ったこともあるのか」などと新しい発見。

もともとピアノ好きなので、ブラームスのピアノ曲もたくさん聴いてたし、挑戦しようと思ったこともあったので、その辺の話もよかったなあ。なにより、今どき気になる曲はそのまま配信で確認できたりしてよいですねえ。気になるという意味では、最後の管弦楽曲としてのVn&Vc協奏曲は自分自身あまり触れてこなかったですが、ちょっと聴いてみるかあ、と。

ほんの最後には各曲に対する解説もざーっと載っていて、いろいろと参考にできそうな予感もありつつ。

個人的にチャイコフスキーの5番の本人指揮をブラームスが聴いた時にエピソードがツボで、
ブラームス「フィナーレをのぞくとすべて気に入った」
チャイコフスキー「ブラームスも演奏者もフィナーレは好まなかったが、実は私もかなり嫌なのだ」
だってさ。

作曲された当時の背景から作曲者の曲に対する想いがちょっとだけでものぞければ、自分が演奏する時のわずかな糧になるかもしれない。たぶん。しらんけど。

というわけで、縁がある時は積極的にこういう本も読んでいきたいですね。

「プロコフィエフ短編集」を読みました

ご存知作曲家のプロコフィエフさん、に関する短編集ではなくて、プロコフィエフ本人が書いた短編集です。作曲や演奏だけじゃなくて物語も書くのですか、と。

イメージとしては、欧米作家の近代の短編と雰囲気近いかなあ、という感じ。まあ、そういう時代の人なのでそりゃそうだってことですが。

音楽に関する話はほぼなくて、というか1話だけ楽器が出てくるんですが、この先どうなるか?って思った矢先に「未完」という悲しい結末(ネタバレごめんなさい)

あとは子どもが主人公だったり、ちょっと恋愛モノっぽかったり、ひたすら不思議な世界だったり、おっさんがだべってたり、そんな小説たちがつまってました。

後半には、日本滞在中の日記も載っていてこれも結構面白い。日本滞在中に多くの短編を書いていたようで(作曲はほとんどしていない)それについての記述がちょうど「さっき読んでたやつここで書いたんや」ってなったり、ほかにも日本のクラシック聴衆についての辛辣なコメントがあったり、金策や芸者の話などなど人間味あふれる感じ。

京都奈良方面に来られていたのは何となく知っていたんですが、読んでいるとなにやら京都観光で『トンネルを備えた水路を舟で巡った』らしく「これって琵琶湖疎水やん!」ってなったのがこの本で一番のハイライト。いやあ急に親近感わいてきましたねえ。

最終的にアメリカに渡っていくんですが、タイミングによっては日本で作曲の依頼を受けていたかもしれない瞬間があって、こういうのも縁だなあ、と。

ちなみに、今プロコフィエフの交響曲に挑んでいるわけでして、だからこそこれを手に取ってみたのですが、小説を読むことで演奏になにかいい影響をっていう雰囲気はそんなにないんですけれど、この人は音楽も物語なのかなっていうぼんやり思っていたこと(言われていたこと)を改めて感じたというか、そういう次第です。日記で人柄も何となくわかったし、イメージ大事ですからね。

プロコの音楽に触れたことのある人は(そうでない人も)一度は手に取ってみるといいかもしれません。作曲家の書いた小説ってあまりなさそうだし、日記だけでも面白いけど、小説のほうもぜひどうぞ。

さて次はどちらに行くかな。(そういや、日記にドビュッシーについての言及もありましたね)